犬を保護したらすること

   

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犬のお役立ち情報

こんにちは、ペティッショ運営スタッフのTKです。

もし貴方が犬を保護したら、初めての方なら何をどうしていいのかも分からないと思います。
前回は猫の保護について記事にしましたが、今回は犬を保護した方に向けた記事を書いてみます。
※猫の場合と共通する点も多いので、猫編をベースに加筆修正しています。

犬を保護すると言っても、

  1. 保護犬を引き取る
  2. 迷い犬を保護する
  3. 野良犬、捨犬を保護する

など、様々なパターンがあります。

この記事は、できる限り上記の3パターンに共通するようにご案内しますが、一部当てはまらない場合もあるので、あくまでも参考にしてみてください。

上記のうち、保護犬を引き取った場合は、「終生飼養を覚悟して保護犬を飼う、避妊/去勢手術」からご覧ください。

 

捨犬を保護した場合

箱に入れられて放置されていたなど明らかに人の手による捨て犬を保護した場合は、まず警察に通報してください。
動物の愛護及び管理に関する法律上、犬猫などの愛護動物を捨てることは犯罪行為です。
決して許されることではありません。

その後は警察の指示に従うほかありませんが、家族として迎え入れる気持ちがあるなら是非自宅で保護したい旨を相談してみてください。
殆どの場合はむしろ感謝されると思います。

迷い犬、野良犬を保護した場合

お住いの自治体によって異なりますので、まず市区町村の然るべき部署や保健所等に連絡してください。
迷い犬か野良犬かの判断は非常に難しく、仮に飼い犬の迷子を知らずに保護して飼ってしまうと所有権の侵害にあたる可能性があり、民法上は損害賠償を求められる可能性もあるなど、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。
もし、家族として迎え入れる気持ちがあるなら尚更注意しましょう。

飼い主不明で衰弱、ケガしている犬であれば(獣医師でもない限り判断は難しい場合が多いです)、動物の愛護及び管理に関する法律にて都道府県は収容する義務がありますが(健康な犬を引き取る義務はありません)、その後多くは保護施設送りや処分対象になります、家族として迎え入れる気持ちがあるなら是非自宅で保護したい旨を相談してみてください。
現状は捨て犬の場合と同様に、むしろ感謝されると思います。

とはいえ時間は止まってくれません、あれこれしているうちに、仔犬であれば生命に関わることも。

すぐに動物病院で診察してもらってください。
(費用は個人負担になります。)

生後間もない仔犬を保護したら、まず保温

野良犬や迷い犬であっても、生後間もない仔犬は体温調整がうまくできません。
冷えは発達が未熟な仔犬はの場合、生命に関わります。
30℃くらいを維持できるよう、毛布でくるむなりして保温してあげてください。
寒い時期だとそれだけでは足りないので、湯たんぽやペットボトルにお湯を入れたものをタオルでくるむなどして温めてあげるといいです。
暖まり過ぎた体温を冷ませるスペースも用意してあげてください。

素人では外見上からその犬の健康状態を正確に見分けることはでないので、接触は最小限にして隔離し早めに動物病院を受診、獣医師の指示に従ってケアしてあげましょう。

生まれたての仔犬は、まだフードも食べれないので母乳の代わりにミルクをあげますが、人間用の牛乳を与えると、下痢したりそれが重傷化する場合があることも分かってきたのであげないようにしましょう。
離乳していない仔犬にミルクをあげる場合は必ず仔犬用のミルクを与えてあげてください。

うまく飲めない子はミルクや水を指先につけてナメさせてあげる、またはスポイトで口に運んであげると、うまく水分を補給できます。
流動食(離乳食)を食べれる頃になれば同時に水分も補給できますが、自分でうまく飲めるようになるまでケアしてあげてください。

 

終生飼養を覚悟して保護犬を飼う、避妊手術

終生飼養の原則に従って一生涯お世話をすることになります。

保護犬の多くは心無いブリーダーが役目を終えたコ達を里親にだしたり、残念ながら望まれて生まれた命ではないことが多いのも事実です。
犬は以前に比べ寿命も延びているので、長年連れ添うことになりますが、その間事故が起きないとは限りません。

これ以上保護犬が増えないよう、避妊/去勢手術について真剣に考えてください。

 

迎え入れる準備

準備ができてから迎え入れるのが理想ですが、保護犬の場合はこちらのタイミングに合わせるのも難しいケースが多いので、この場合は徐々に必要なものを揃えていくことになると思います。

獣医師による健康診断は必須です。
例えば保護団体にて健康チェック済とされていても、迎え入れたら必ず健康診断を受けることをオススメします。
先住のペットがいる場合は、安全が確認できるまで接触させないでください。

とにかく最低限、屋内飼育ができる環境を整え、ゆっくりと家族や先住のペットに慣れさせます。

 

最低限必要なグッズ

犬用グッズや設備

  • 犬用ケージ、キャットタワー、水飲み、餌皿、爪とぎ、犬用おもちゃ、爪切り、グルーミング用のブラシや歯ブラシなど。寒い季節は保温グッズも必要です。
  • ドッグフード(仔犬の場合は仔犬用ミルク)
    できる限り上質な総合栄養食を与えるのがベストです。仔犬と成犬では食事も異なるので、それぞれの年齢ステージ、飼育環境にあったフードを用意してあげます。水は常に新鮮できれいな水を与えます。まだフードを食べれない仔犬には、仔犬用のミルク、流動食(離乳食)を用意してあげてください。
  • リード、ハーネス、首輪
    散歩やお出かけの時に使用します。公共の場などでのノーリードは許可されている場所以外禁止です。ハーネスや首輪も犬にあったものを用意します。
  • トイレ
    犬用のトイレ、シーツ、掃除グッズなど。
  • 逸走防止対策
    犬の逸走を防ぐためのサークルなど、考えうるすべての対策をして逸走防止に努めてください。
  • キャリー/クレート
    動物病院や出かける際に使用します。
  • 避難用グッズ
    災害などによる避難時に、数日は暮らせるフード類やグッズを用意しておきましょう。
    環境づくり
    迎え入れて1カ月くらいは、犬専用の部屋内で過ごさせてあげるのがベストです。とにかく落ち着て色々見て回れて、容易に逸走できない静かな環境を用意します。家内の安全確認も必要です、ゴミ箱や電気のコード、犬が誤食誤飲するようなものは片付けましょう。

 

迎え入れたら

仔犬は成犬にくらべ当然身体も未熟なので、いつ体調を崩してもおかしくありません。
できる限り目を離さないでください。
食事も成犬は1日2回(犬種・個体差や体調にもよります)ですが、仔犬は1日4回~5回にわけてあげます、様子がおかしければ素人判断せずすぐに動物病院で受診してください。

1ヶ月くらいは仔犬でも成犬でも、まず環境に慣れよう好きなように過ごさせてあげます。
(このためにも犬専用の部屋があると便利ですが、とにかく静かで危険なものもなく容易に逸走できない環境が必要です。)
生後3週間以上経過したコ、トイレがうまく出来ないコは、トイレトレーニングも並行して実施してください。
排泄物は健康のバロメーターにもなるので、清掃する際に必ず状態をチェックしましょう。

様子を見ながら徐々に家族や先住のペット達と触れ合う機会を作って徐々に慣れさせていきます。

我が家の保護犬ストーリー

我が家でも保護犬のポメラニアンを迎え入れてます。
子ども達や先住の犬、保護猫達も落ち着いて余裕ができたので、保護犬を迎え入れたいと考えていた時期に近所で保護団体が譲渡会を開催しました。

譲渡会にいたコ達みんな引き取りたかったのは言うまでもないですが流石にそこまで余裕がなく、我が家と相性の良さそうなコを迎え入れました。

5歳雌のポメラニアンです。

保護団体の話ではブリーダー崩壊の現場から保護したコとのこと。
譲渡会では怯えるようにケージの奥にうずくまっていて、見るからにやせ細り、きっと最後まで里親がみつからず残りそうなコでした。
他にも若くて健康そうな子も大勢いたけど、愛想も良くてきっとすぐに里親が見つかると思います。

旦那は昔飼っていた保護犬が脳裏をよぎったと言ってました。
(旦那の家は昔から保護犬を迎え入れる家系でした。)

旦那曰く同じように人に怯えてなかなか心を開かないコでしたが、旦那には心を開いてくれて、随分長生きしてくれたことがオーバーラップしたようで、あの頃の楽しかった思い出が蘇り、このコもきっと幸せにしてあげれる!と根拠のない自信があるとのことでした。

話し合った結果、そのポメラニアンを迎え入れる決意を固め、保護団体に里親希望を申し出て、無事里親として迎え入れることとなったのです。
サイズ的に先住犬が仔犬の頃に使っていたものがそのまま使えたので、新たに買い揃えたものも殆どありません。

保護当日からわたしと旦那にも懐いてくれて、今は特に旦那様にべったりです。
しばらくは安心させてあげたかったので一番懐いてる旦那が面倒を見ることになりましたが、先住犬達のケアも必要でした。

ただ、時折見せる怖い表情は、仔犬の頃から一緒に暮らしてきた先住犬達やわたし達が知らない修羅場を生き抜いてきたことを物語っているかのようでした。
今にも崩れ落ちそうな、明らかに栄養不足の華奢な身体のポメラニアンですが、その存在感たるや、より若く元気な先住犬を遥かに圧倒してました。

辛い過去を背負っていることを思うと、これ以上辛い思いをさせたくありませんが、甘やかしすぎは決して良い結果を招きません。
悪いことは悪いと教えてあげつつ、もう頑張らなくていいんだよと言い聞かせながら、我が家で迎え入れたことが、このコにとって幸せであることを祈りながら日々暮らしています。

 

まとめ

犬の保護は決して容易なことではありません。
無責任な飼い主や一部の人達によって日々飼い主のいない犬が生まれては殺処分されてしまう現実があります。

賛否はありますが当サイトは「やらない善よりやる偽善」をテーマに動物愛護活動を実施しております、もしあなたが犬を保護したなら、保護する機会があったなら、この記事が少しでもあなたのお役に立ち、一匹でも多くの犬の命が救われることを祈っております。

 
   

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